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沖縄に行く時はいつもシュノーケルセットを持参、シュノーケルできるビーチを探しては潜るのが楽しみの一つ。

屋久島にもやっぱり持っていきました☆

屋久島といえば森林・山といったイメージが強いかもしれませんが、屋久島は海も素晴らしいんです。

今回は、農家民宿”山の瀬”のご主人、くまさんと一緒にシュノーケルです。

くまさんは生まれも育ちも屋久島。屋久島のことは、海も川も山も知り尽くしている生き字引のような人。鬼に金棒です(*^▽^*)

 

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そして、実はちょっとした有名人。

シュノーケルしながらモリでお魚をつく名人で、テレビの取材が(外国からも)よく来るようです。

宿には芸能人が何人も泊まりに来ていたり、くさまんの奥さんは農家民宿おかあさん百選で選ばれていたり。

さて、そんなくまさん。シュノーケルに出かける前に「眼鏡の曇り止め取りに行くよ~」と車を走らせ茂みの中に。

???

この葉っぱを何枚か取って「これが曇り止めだよ」と。なんていう名前の植物か聞いたら、「さぁなんていうかわからない。曇り止めだよ」って(笑)。

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海に着いて、早速曇り止めの使い方を見せてもらいました。

くまさん、ものすごい速さで葉っぱをぎゅーっと揉んで、その汁をゴーグルに塗りたくります。

「はい、できたよ」と満面の笑み(#^.^#)

通常、シュノーケルやダイビングのゴーグルは曇り止め剤をシュッと吹き付けるか、唾を使うかです。

私はいつも、曇り止め剤は海に優しくない気がしてあまり使わないんです。

なのでこの葉っぱはすごく良いなと思ったんですが、でも本当にこれで曇らないのかなぁ…と半信半疑でした。

ところが!これすごく優秀なんです。唾だと最初は良くてもだんだん曇ってきてしまうことが多いんですが、これは曇らない。

予想以上の優れものです☆屋久島以外にもこの植物いるかしら?

さてそれでは、屋久島の海の中をお見せしますね。ここは湯泊温泉の海の中です。

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曇りの日だったのであまりきれいに撮れなかったんですが、屋久島の海には白化していないサンゴがまだまだたくさん残っていました。

そしてさすが、山や森の豊かな環境が育む海なだけあって透明度も高いし、シュノーケルでもいろんな生物に出会えました。

ハリセンボン、可愛かったです(#^.^#)

ちょっぴり小さめの子でしたが、くまさんに触られて目も身体も真ん丸・身体中をトゲトゲに。

あっという間に2倍ぐらいに膨らんだ身体は、水面際まで風船のようにふわふわプカプカと浮いていきます。

目を大きく見開き、小さな尾ひれや尻尾を高速回転させて必死に泳ぐハリセンボン。

人間だけではなく海の中の生き物たちも、ハリセンボンの変身ぶりを目の当りにしたらきっと驚きますよね。

このハリセンボン、沖縄なではアバサーと呼ばれていて、汁物なんかで食べられています。

私も一度頂いたことがありますが、コラーゲンたっぷりで脂がのっていて美味しかったですよ。

地元の人にも大人気のようで、確かTVで具志堅さんも大好物だと言っていたような…。

くまさんに聞いたら、屋久島でも食べるようです。

それにしてもあんなトゲトゲのもの、ウニや栗もそうですが、最初に食べようと思った人はすごいですよね。

ハリセンボンが身体を膨らませて棘を立たせる理由は、①威嚇する、②食べられたとしても相手の口の中で膨らんで飲み込めず吐き出されるように、だそうです。

サメも餓死させてしまうほどなんですって。

小さな体で生き抜いていく知恵を身に着けたハリセンボン、凄いです(#^.^#)

さて、今度はくまさんの釣りです。

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潜る前にずっと悩んでいたくまさん。

何を釣るかによって使うモリが違うそうで、今日の海はどんな様子か、どのモリを選んだらいいか、ブツブツと独り言。

車に積んであるモリはごく一部だということですが、それだけでも大小さまざま、魚をつく部分もただとがっていたり、少しえぐられていりと色々、全てくまさんの手作りです。

横にいる私の事なんか忘れているかのように真剣に悩んでいました。

なんだか、釣り好きのお父さんと一緒に潜りに来た娘のような気分です。

選び取ったモリを手に、海の中の獲物を探すくまさんも真剣です。標的を見定めたら、スーッと潜って鮮やかに一突き。

綺麗なタイを仕留めました。本当はタコやもっと他のお魚をゲットしたかったようですが、今日の海はあまり良くないんだとか。でも、今晩のおかずはしっかり確保です(#^.^#)

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ウミガメにも何度か遭遇しました。

今回屋久島で潜ったのは、一湊浜と湯泊まり温泉。

それぞれウミガメの産卵地に近いポイントなので、一枚目のような子亀も、2枚目のような親亀も、両方に遭遇できる確率が高いようです。

そのウミガメのお話。

あまり知られていないと思うんですが、屋久島はウミガメの産卵が有名なんです。

特に永田にある『いなか浜』というビーチには、5月~7月のピーク時には一晩につき20頭以上のウミガメが産卵のため海から上がってくるんだそうです。

私も産卵観察会に行ってきました。

産卵は真夜中です。

ウミガメは光を嫌うのでその時の様子を写真に撮る事ができず、皆さんにお見せできないのが残念ですが、産卵会観察は感動的で素晴らしい体験です。

ボランティアさんが暗い中目を凝らして、警戒を緩め産卵の準備に入って落ち着いているウミガメを探します。そこに私たちがゾロゾロと向かい観察するというシステム。

母ガメが目に涙を溜めて激しく息遣いしながら、手や足を力強く使って産卵の穴を掘ったり埋めたり、そして必死に卵を産む姿。

ボランティアさんが照らしてくれる専用の赤いライトの下、かなりの至近距離で観察することができます。

正直、一頭のウミガメに対して何十人もの人が集まって観察するのでウミガメのストレスになっていないか心配になってしまいましたが、命の神秘、生きるエネルギーを間近で感じることができ、観察させてもらったウミガメさんに感謝の気持ちでいっぱいになりました。

IMG_7403 IMG_7404産卵中の写真はNGでしたが、翌朝早くにビーチに出ると、ボランティアさんが産卵後の卵を保護するために活動している様子を見ることができました。

カラスに卵を荒らされてしまったり、場所によっては孵化する前に海に流されてしまう危険性のある場所は、産卵の翌早朝、人間の手で掘り起こして安全な場所に移すんだそうです。

取り残しが無いよう、そしてつぶさないように、丁寧に掘り起こしていました。

少し触らせてもらったら、まだほんのり暖かくて、ゴムボールのように弾力がありました。

ちなみに、写真に写っている女の人は私ではありません(;^ω^)

運が良い日には、一足遅れて浜に上がり産卵を終えたウミガメが帰っていく姿に遭遇することもあるようなんですが、雨続きだったせいもあり残念ながら今回は出会えませんでした。

夜が明けて砂浜を見ると、海に向かって2本の筋がスーッと伸びているのがいくつも見つかります。ウミガメの足跡です。

ウミガメは、死ぬまで一生卵を産み続けるんだとか。心の底から尊敬します。

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さて、最後に屋久島の温泉のお話。

屋久島の良いところの一つ、それは温泉です。

良い温泉がいくつかあるんですが、その中でも今回最もお世話になったのがこの湯泊温泉(ゆどまりおんせん)。

海中温泉…天然の温泉です。料金は100円、無人なのでポストのようなところにチャリンと入れるだけです。

ここはくまさんと一緒にシュノーケルしたところで、エントリーしたのも、ちょうどこの温泉のすぐ脇から。

屋久島の海中温泉といえば、平内海中温泉が有名ですが今回そちらには行きませんでした。

なぜか。

まず、①平内は官庁の前後2時間の間しか入れない、②水着で入ってはいけない、③観光客が多い、という理由から。

湯泊温泉はいつでも入れますし(もちろん外なのでお天気には左右されますが)、左側奥の方では水着でもウェットスーツでも入れるので、今回はシュノーケルのあとスーツもフィンもゴーグルもつけたまま海から這い上がって入りました(笑)。

海で冷えた身体を、スーツ着たまま暖められるなんて最高の贅沢です☆

そして、観光客が少ないのもポイントです。地元の方もよく利用しているみたいですが、いつ行ってもいっぱいで入れないということはありませんでした。

よく見ると、湯舟?の中では小さい魚が泳いでいます。暖かいお湯でも大丈夫なんですね、不思議です。

こちらに入られる場合は、足元がかなり滑りやすくなっているので十分にご注意下さい。

もちろん、屋久島の温泉は海中温泉だけではありません。

おススメは尾之間温泉と楠川温泉。

尾之間温泉は源泉かけ流し、無加温無加水でかなり熱めです。地元のおじいちゃんおばあちゃん、お父さんお母さんのコミュニティにもなっていて、屋久島の言葉が飛び交っています(何を言っているのか全然わからない(笑))。シャワーは髪を洗う時のみ、身体は湯舟のそばで洗い、桶で湯舟からお湯をすくって流すという地元ルールに従います。汗が引かないぐらいものすごくよく温まりますよ。

楠川温泉は、尾之間に比べると規模が小さく、源泉ですが加温しています。でも、こちらはこちらで良い温泉です。人が少ないのでゆったり入れますし、蛇口でお湯を足したりと湯加減を調節することができます。宮之浦という市街地と空港の間にあって立地が良いところも魅力です。

以上、屋久島の海とウミガメと温泉のお話でした。

次はお世話になったお宿や、屋久島の美味しいもののお話をしますね♪