石垣島、川平湾。

沖縄の中で私が大好きな場所の1つです。どこまでも透き通る海、海の水色と白い砂浜がクリームソーダのようにきれいなコントラスト、ところどころ点在する大きな丸っこい岩、マンタが住んでいる海。石垣島に来たら一度は訪れたい場所。

今までは川平公園で上から又は浜辺からしか眺めたことのない川平湾でしたが、今回はその海の中を覗いてみたくなり、マンタにも会ってみたくなり、今回川平湾でダイビングをすることに決めました♪

20160718-100124.jpg 20160718-095934.jpg数日前(台風接近で西表島から石垣島に避難してきたとき)にも川平湾にふらっと立ち寄った際、誰もいないビーチの外れの方にボートがたくさん停泊していました。何の船だろう…漁港じゃないのにな…と思っていたのですが、今回のダイビングで同じ場所に来てわかりました。漁船ではなくダイビングボートだったのです(今まで行ったダイビングは港から出発することが多かったのですが、こういうこともあるんですね)。他にもカヤックやシュノーケルツアーも集まっていてビーチは観光客でいっぱい、数日前に見た人っ子一人いない静かなビーチとはまるで別顏。あの時は台風前でツアー中止🌀だったんですね。

さてそんな川平湾から出航、まずはボートの上で海に潜る準備をしていきます。

6年ほど前、Cカードというダイビングライセンスを取得しました。でも取ったはいいのですが、年に1回潜るか潜らないかでいつまで経っても初心者の状態。Cライセンスがあれば自分たちで機材を準備して2人体勢で自由に潜ることができるのですが、自信がなくて1ダイブ目はいつも体験ダイビングからのスタート。自分が背負う機材の準備やセット、残圧量のチェック、全てガイドさん任せ。当然いつまで経っても覚えません。ということで今回は一念発起、そんな私がベテランの皆様に混じって最初からファンダイビングに挑戦しました💦

でもやっぱり基本の基の字からわからないことの連続。目の前にボンベとB.Cがあってもどうしたらいいかがわからず…セットする向きは前後左右どうだった?から始まり、ボートの上で忙しく動き回っているガイドさんを捕まえて「わからないので助けてください」の繰り返し。周りの優しいベテランダイバーさん達にも助けて頂き、どうにかこうにか潜れる状態まで漕ぎつけました。今度潜る時はしっかり復習予習をして臨みます!!

それでは、待ちに待った川平の海へ♪

20160718-095946.jpg 真っ青な海にエントリー。

ガイドさんお1人に私を含めて5名、計6名のチームでマンタのいるスポットへ向かいます。

ダイビングの魅力は、海の大物との出会いや深海の景観はもちろんのこと、サンゴや岩の奥に潜んでいたり、泳がず岩の上でじっとしている小さな生物たちと至近距離で出会えることにもあると思っています。

シュノーケルも楽しいし大好きですが、素潜りでサンゴに近づいても長い間そこにとどまることはできません。潜る時の音で小さな魚たちはあっという間に逃げてしまいます。ダイビングはそぉっと近づいて長い間観察できるのがいいなぁと思います。

20160718-095816.jpg 20160718-100024.jpg 20160718-100016.jpg 20160718-095852.jpg 20160718-095901.jpg 20160718-095911.jpg 20160718-095923.jpg 20160718-095741.jpgまずはお馴染みのニモ。たくさん顔を見せてくれました。最近、ニモのお家”イソギンチャク”が白化しているんだそうです。水温の上昇が大きな原因だとか。確かに、今回入った八重山諸島の海はどこも暖かく、場所によっては生暖かく感じるようなところも。そんな海の下のサンゴを見るとどこも真っ白になっていました。温暖化がこんなところにも影響を及ぼしているんですね。

その次の写真は、黄色いサンゴの中に身を潜めているセダカギンポ。

その下は岩の上でじっとしているサラサゴンベ。

目立たないようにひっそりとしている姿が何とも可愛らしかったです。

そんなこんなで小さな生き物たちを観察し写真を撮っていると、ガイドさんが「残念ながら今日はマンタが現れないから場所を変えましょう」と伝えてきました。

後で聞いたのですが、ここ数日間マンタがなかなか来てくれないんだそうです。更に、数年前に比べると全体的にマンタの数が減っているそうです。どうしてなのか…温暖化が影響しているのか、人間がストレスを与えてしまっているのか、それとも別の理由からか。今回マンタに出会えなかったのはもちろん残念ですが、何となく、今無理に会おうとしなくてもいいのかなとも思いました。

八重山諸島の海は明らかに変化してきている。島のおじぃが「今まで何十年この島で暮らしてきたけどさ、最近の海はおかしいさぁ。今まで見たことがないようなことが起きているよ。」と。マンタやサンゴ、他の海の生物が住みやすい環境作りは一筋縄ではいかないかもしれませんが、小さなことでもできることをやっていきたい、と改めて思いました。

さて、マンタに会えなかった寂しさを感じながら泳いでいると、ガイドさんが「こっちにおいで」と。

岩場の向こうを覗くと、大きなウミガメが、しかもコバンザメを背負っています!!!

このウミガメさんの背中にはコバンザメさんの大好きなご飯がびっしりついているんでしょうね。ピターっとくっついて離れません。

コバンザメをくっつけたウミガメ…初めて出会いました。

それにしても、コバンザメの存在にカメさんは気付いているのでしょうか。なんとも穏やかな二人(…2匹?)の姿にほのぼのしていると、突然右手を上げてスーパーマンのように岩場から飛び立ち、私の頭の上すれすれを通って(ウミガメのお腹をこれほどの至近距離で見られたのも初めてですっ)、あっという間に黒い影になって海面へと息継ぎに行ってしまいました。

ウミガメは、何度見ても嬉しいしほんわか暖かい気持ちになります。ウミガメが泳いでいる海はそこに流れている時間もゆっくりになる気がして、見ている私の中にもゆったりした時間が流れます。

ウミガメと出会った1ダイブ目が終わり、2ダイブ目は荒川wアーチへ。

水深8メートルから28メートルと言われるこの地形は大きなアーチが二つあって、海面上から降り注ぐ光のシャワーがとてもきれいで神秘的な空間です。

思わず息をするのを忘れてしまうほどの圧巻。

そしてこのアーチの中には、ものすごい数の小魚がいます。スカシテンジクダイ、キンメモドキがアーチの中を覆い尽くし、その中を人一人が何とか入れるぐらいの小さな洞窟の中をボンベやフィンで傷つけないよう注意しながら泳ぎ進めます。

もう小魚の中に突進していくときは、自分の手も見えなくなるほどの大量な魚たちに囲まれて、それはもうものすごい迫力です!!

あまりの魚たちの数にカメラのピントが合わず写真はどれもピンボケだらけ(笑)。アーチの中にはイセエビもいたのですが、奥深いところに隠れてしまって写真を撮ることができず残念。

でも、写真に残せなくても私の脳裏には感動的なシーンが色濃く焼き付いています。

風向きや天候、潮の時間帯などの条件が整わないと入れないことが多いという荒川wアーチ。またしても、感動的なダイビングを体験することができました。

蒼い海の宝物たちにたくさん出会うことができた川平湾ダイビング。石垣島、川平湾、ありがとう!!