屋久島で今回お世話になったお宿。
まず一つ目は、「屋久の子の家」さんです。
こちらは、ウミガメの産卵場所、いなか浜を眼下に見下ろせるお宿で、ご主人が、シュノーケルでお世話になったくまさん同様、生まれも育ちも屋久島の方です。
そしてご覧のとおり、宿から見える景色も、宿の中もとっても素敵なんです。
この2枚は宿泊者みんなで食事をする場所なんですが、大きな窓からは夕陽を眺めることができる贅沢な空間。
雨続きだったのでビーチに出て波打ち際でヨガをすることはできなかったんですが、一瞬だけ、宿のデッキで海を眺めながら夕陽と一緒にヨガを楽しむことができました。
とても静かな場所で、瞑想にも最高です。
そしてこのお宿の魅力は、何といってもお料理。
この唐揚げは、トビウオ。
屋久島名物です。
屋久島はトビウオの漁獲量が全国第一位なんですって。
囲炉裏をぐるっと囲むようにして、宿泊者同士がお互い会話しやすいようなセッティングになっているのもいいなと思いました。
案の定、他の宿泊客とすぐにお友達になることができて、ウミガメの産卵を一緒に見に行ったり、その中の数名が飛行機で帰る日にはみんなで空港まで見送りに行ったり、楽しくワイワイと過ごすことができました。
こちらのイラストは、その中のメンバーが描いたもの。
美大出身の女子たちで、観光センターにあったホワイトボードにサラサラっと。
さすがですっ!!
そして、こちらのお宿の女将さんもすごく素敵な方です。
私のわがままを心よく聞いてくださり、本当にお世話になりました。
そしてもう一つは、農家民宿『山の瀬』です。
農家民宿は今回初めてだったんですが、くまさんによると、農家民宿とは宿泊客が食事をしている時に自分たちも一緒に食卓を囲んでおしゃべりしたり、農業体験ができたり、その土地を案内したりと、親戚のお家に遊びに来たような感覚で宿泊できる民宿なんだとか。
くまさんの本業は農家さんですが、海に潜って魚を採ってきたり、宿泊客を縄文杉や白谷雲水峡、その他山の名所に案内するインストラクター業もしていたりとかなり多忙な生活です。
でも、お家の周りでのんびりしていると色々話しかけてきてくれて、あれはパイナップル、あれはライチ、あれは時計草(パッションフルーツの事を屋久島では時計草と言って小さいころからよく食べていたそうです)、と旬の果物がなっているところを教えてくれます。
こうやって食べるんだよって言いながら「自由に食べていいからね~」って。
私がよほど物欲しそうにしていたのか(笑)、シュノーケルの時にもライチや時計草を持ってきてくれました。
ちょうど北海道から車で来ているご夫婦が湯泊温泉の見物に来ていて、ライチをしきりに勧めていました!(^^)!。
あまりに気さくに話しかけられて、ご夫婦はちょっぴり戸惑っていましたが(笑)。
山の瀬はフルーツだけではありません。
くまさんが海で採ってきたお魚や、お友達から分けてもらった食材、そして畑で採れた新鮮な野菜をふんだんに使った田舎料理。
農家民宿のおかあさん100選に選ばれた女将さんのお料理。
さすが、どれもとっても美味しかったです。
屋久島の人たちはみんなのんびりしていて、でも島のことを誇りに思い愛している気持ちがひしひしと伝わってきて、私たち観光客にとても優しく暖かに包み込み接してくれます。
東京オリンピックでもてはやされた「おもてなし」。真のおもてなしって、こういうことなんだなと思いました。
今回、こちらの2軒にお世話になることができて本当によかったです。
お宿ではありませんが、ごはん屋さんも美味しいところをたくさん見つけました。
特に印象深かったのが、こちらのひよりやさん。
営業日が木金土日のみ、食材がなくなり次第閉店ということで、もしかしたら頂けないかも…と思っていたのですが、運が良かったです。
とっても美味しい、ボリュームのあるマクロビランチ。これで1300円とはお安いです!!
メインは大豆ミートの唐揚げ、それに酵素玄米ご飯とスープ、野菜やお豆腐料理の小鉢が5種類も付いていました。
女性お一人で切り盛りされていらっしゃるのに、これだけ丁寧で手の込んだお料理を出せるなんて凄いです。
将来、マクロビや身体に優しいご飯を出せるカフェをヨガスタジオと共にオープンさせられたら…という私の夢。
これだけのものが出せるようになったら良いなと思いました。
美味しいだけではなく、とても参考になったお店でした。ひよりやさん、ありがとうございました。
ランチのお店を探していると、町のいたるところでネコを発見しました。
この子は飼い猫さんでしたが、引き戸をすごく上手に開けている姿が可愛くて、思わず連写してしまいました。
ドアのところで、お家の中に向かって何度も何度もニャーニャーと鳴いている姿。
まるで「もう何で閉めるんだよぉ。僕はまだ外にいるんだよぉ」と言っているみたい。
私は、旅の途中で必ずネコに出会います。
特に島の猫はおしゃべりで自己主張をちゃんとする子が多いような気が…。それが島で生きていくコツなのかしら?
屋久島には、ヤクシカ・ヤクザルがいます。
西部林道やその他山の中、車道、いたるところでシカや猿がのんびりと暮らしています。
写真を撮るために近くに寄っても、もちろん警戒はしますが、ちょっと目が合っただけですぐに逃げ出すということがなく、日頃の生活の様子を躊躇することなく見せてくれます。
屋久島で、まさかこんなにたくさんのシカやサルに会えるとは思いませんでした。
生まれて初めて訪れた屋久島。
動物たちも、森も、山も、海も、全てがとても豊かな環境。
そしてそこに住んでいる人々が、その豊かさを心から愛し、感謝し、調和して生きていくことの大切さを知っている。
何かを取り過ぎたり、脅かしたり、作り過ぎたりせず、持ちつ持たれつを大切にして生きている。
だからこそ、ウミガメ・ヤクシカ・ヤクザルといった動物たちの保護活動も、貴重な木々や森林の生態系を守る活動も、島の人たちみんなが真剣に考えている。
今回の旅は、人が自然とどう共存して生きていったらいいのか、そのヒントをいろんな切り口で垣間見ることができた貴重な体験となりました。
屋久島。
また、ぜひ訪れたい場所です。