今年の漢字が発表されましたね。

「戦」だそうです。

今年はロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮のミサイル発射など「戦」を意識したという声が多かったのが主な理由だそうです。

確かに私は今まで「戦争」というと、「戦国時代」「第二次世界大戦」「遠い国の紛争」等、どこか他人ごとであまり身近に感じられる言葉ではなかったなというのが正直なところです。

ですが今年のウクライナ侵攻のニュースを受けて、戦争はこんなにも突発的に、残虐的に、そして戦争は他人ごとではないんだと思い知らされた一年だったなと思いました。

でもその一方でスポーツの「戦」も盛り上がった一年だったのかなと思います。

今年2月の冬季北京オリンピックではスキージャンプ、スノーボード、スピードスケート、フィギュア、カーリング等々、パラリンピックのアルペンスキーや距離スキー等々、多くのメダリストが生まれました。

そしてつい最近もサッカーW杯の日本チーム大奮闘、昨日終わったばかりのフィギュアグランプリファイナルでのペア、男子、女子の優勝等々、彼らの努力と頑張りと力強さが素晴らしい結果を生みました。

今年の漢字「戦」には、戦争だけではなく、世界の舞台で戦っている選手たちからたくさんの勇気と感動をもらった一年だという思いも込められているような気がします。

「戦い」

その先には必ず結果が生まれます。

もちろん、努力し戦い続けた成果が自分にとって好ましい結果として表れてくれたら、すごく嬉しいし、モチベーションが上がって自信にもつながります。

受験、仕事、政治、趣味、もしかしたら恋愛も、私たちは日頃いろんな場面で戦いが強いられ、又は自らが進んで挑んでいたりもします。

歴史的に見ても、今こうして日本が世界が、地球上の生き物の生命までもが、今このような形で存続しているのは過去のありとあらゆる「戦」の結果です。

でもヨガの教えでは、結果よりも大切なことは、努力している過程の中で自分とどう向き合っているかが大切であり、結果よりもプロセスの方を大事にしなさいと言われています。

どんなに偉大な人でも、結果は選べません。

その結果が、好ましいものであったとしても、好ましくないものであったとしても、結果は受け取るしかない。

結果までの過程は全て過去、過去は誰にも変えることができません。

でも、結果までのプロセス…何をどう努力し選択するか…は選ぶことができる。

険しい道かもしれない、でもそのプロセスが自分にとって本質的に価値のあるものであれば、結果の良し悪しにとらわれ過ぎず、落ち着いて冷静にその結果を受け取ることができるようになると。

そして、願望と執着の違いを学びなさい、とも言われています。

「こうなったら良いな」という願望がないと努力はできない。

でも願望がいつのまにか「こうでなければいけない」という執着に変わってしまったら、それは盲目的で利己的なエゴになりうる。

戦争も、世界の舞台で戦う選手たちも、人生のあらゆるシーンでの戦いも、この見極めが肝心なのかなと、今年の漢字「戦」を見て感じました。

2023年こそは、暗い色の「戦」が減って、明るい色の「戦」がたくさん見られる年になりますように。